スペシャルインタビュー

サッカーJリーグチーム
運営編

馬場 樹耶 さん
樹耶みきやさん
株式会社岐阜フットボールクラブ
(FC岐阜)
運営担当
岐阜県 関市立関商工高等学校 出身
2017年3月
名古屋医健スポーツ専門学校 卒業

クラブチーム運営は、
選手だけではなく
総合力で強いチームを
目指す
ということ

チームだけでなく、チームを支える全体から信頼されること それが、チーム運営担当の重要な務め
チームだけでなく、チームを支える 全体から信頼されること それが、チーム運営担当の重要な務め

株式会社岐阜フットボールクラブへの入社後2年間は、主にグッズに関する業務を担い、商品の企画や試合当日のグッズショップ運営を行うほか、地域の方に向けて「FC岐阜」をPRするホームタウン活動も行っていました。自分で考えた案が商品として形になることもあり、やりがいのある仕事でした。

現在は、試合当日の運営や試合日までの準備を行う運営担当業務を任されており、チームでも中心に位置している重要なポジションの1つだと考えております。運営担当の役割は、安心・安全なスタジアムを創り出すことで、会社が掲げる1つ目のミッション「スタジアムを満員にし、岐阜で一番のスポーツエンターテインメント空間を創出する」ことでもあるため、日々重責を感じながら業務に取り組んでいます。

業務は、屋台業者の管理・調整、ボランティアスタッフの管理・監督、当日のピッチ内での競技運営です。FC岐阜の屋台はJリーグの中でも満足度ランキングで1位を獲得しており、チームとしても力を入れています。1試合あたりに出店する20店舗前後を、試合ごとに取りまとめ、当日までの案内や準備を行っています。

ボランティアの管理に関する業務では、1試合あたり20~30名のボランティアの方に、当日配布するマッチデープログラムの準備、業務内容のミーティング、当日の配置などについて指示をしています。長くボランティアをされている方もいれば初めての方まで、様々な方に参加いただいています。

競技運営に関する業務では、事前準備としてボールパーソンや担架スタッフの募集、各ブースで必要な人員の手配を行っています。試合中は選手交代やロスタイムなどの試合情報を記録係やビジョン管理係、スタジアムDJに対して、自分が発信源となって全体に伝えています。また、悪天候の場合の試合実施の判断についても、重要なポジションとして伝達を行っており、イレギュラーなケースにも対応できるよう常々準備をしています。

運営担当として、このような準備と当日のスムーズな進行を調整することが主な業務のため、試合に来ていただいた観客のお客様に「今日は来て良かった」「楽しかった」と言っていただけると達成感を感じます。試合に勝つことはもちろん、負けた試合でもそのほかのイベントで満足していただけるよう、日々心がけています。

新型コロナウイルスの影響により、来場者が大きく減少した異例のシーズン中は、感染対策を徹底して行い、スタジアム来場による感染リスクを少しでも軽減させることを第一に心がけて準備をしてきました。運営担当は、試合日の全体への指示だけでなく、警備や屋台業者・ファンクラブ・ボランティアなどクラブ外の団体と連携することも多くあるため、関わるすべてのスタッフに信頼され続けるように私自身がリーダーシップを執っていきたいと思い、日々業務に取り組んでいます。

医健での現場実習が 地元を盛り上げたいという夢に近づけてくれた
医健での現場実習が 地元を盛り上げたいという 夢に近づけてくれた

以前よりスポーツ業界には興味がありましたが、今の仕事に興味を持ったのは高校生の時でした。サッカー部で選手として活躍しながらも、チームの環境を整えていく役割に興味がありました。そんな中、医健で当時、ほかの専門学校にはない「スポーツビジネスコース」の新設を知り、チームを支える裏方の仕事について学びたい一心で入学しました。

入学後、最も印象に残っているのがプロバスケットボールチームでの実習です。プロスポーツチームの試合の準備から当日の運営、片付けまで、現場の方々と一緒にさせていただくというのは、大変貴重な機会でした。

入学後、最も印象に残っているのがプロバスケットボールチームでの実習です。プロスポーツチームの試合の準備から当日の運営、片付けまで、現場の方々と一緒にさせていただくというのは、大変貴重な機会でした。

その経験を通じて、多くの人が関わって試合が開催できていることを、身をもって体感し、普段の授業とは違った角度で多くのことを学ぶことができました。仕事をしている今振り返っても、学生の時に現場の雰囲気や流れなど選手を支える仕事を実際に生で感じられたことは、とても貴重な経験だったと思います。

実習中、特に印象に残っているのはチーム運営担当の方の業務量の多さです。しかし、それ以上にチームが作り出す会場の雰囲気や一体感をみて、自分自身もチームの勝利をお客様と一緒に分かち合える場を作りたいと、より強く思うようになりました。そして、就職活動をする中で、地元である岐阜県のスポーツ業界・スポーツチームを盛り上げていきたいという想いから、現在の仕事に就きました。

スタジアム観戦だけでない、 スポーツの新しい可能性を増やすアイデアが求められる
スタジアム観戦だけでない、 スポーツの新しい可能性を増やす アイデアが求められる

これまでになかった新しい取り組みとして、同部署のイベント企画担当者が主導し、選手自身が内容を考えて行うYouTubeでのライブ配信を始めました。Jリーグのクラブとして配信を行うことで、サポーターのみならず、一般の方からも大きな反響がありました。ほかにもファンクラブ会員向けの配信も行うなど、より幅広い情報を届けています。また、Jリーグのチームとして初めて公式Vtuber事業を立ち上げ、「蹴球 夢(しゅうきゅう ゆめ)」というキャラクターを使い、配信を行っています。Vtuberには数社のスポンサー様がついており、営業と広報とが連携しながら、イベント情報や試合のハイライト・選手インタビューを中心に配信しています。

さらに今までは管理することが難しかったチケット購入者の情報が「JリーグID」を取得することでチケットの購入履歴や来場履歴などを把握できるようになりました。顧客情報を増やすことで、ターゲットを絞り、顧客に適した情報の配信を行うことができ、集客増加につながっています。

ほかにも、Jリーグで初めてフットゴルフのチームを立ち上げ、チームの活動を通して地域貢献を行うなど、スポーツとの接点をできる限り増やすための企画力やアイデアがスポーツビジネスの現場で求められています。また、現在は外国人のファンの方・選手と接する機会や英語で情報発信を求められる場面も増えてきているため、スポーツ現場にも英語力は必要になってくると思います。

名古屋医健でスポーツ業界の
最先端を学ぼう。