スポーツ鍼灸とは?
スポーツ鍼灸とは、アスリートの肉体に対して施術を行い、さまざまな効果を引き出すことを目的とした手法です。疲労回復やコンディションの維持、ケガの予防や治療を行ったりできることから、プロアスリートやチームから注目を集めています。
スポーツ鍼灸の対象となる部位は首、腰、肩、膝など幅広く、必要に応じてはりやきゅうを使った治療を実施するのが特徴です。施術対象となるスポーツもプロやアマチュアにとらわれず、あらゆる競技で活用されています。鍼灸の技術に加えて、スポーツ医学についても幅広い知識が求められます。
スポーツ鍼灸をメインに行う鍼灸師は、プロアスリートやチームと契約し、スポーツトレーナーとして活動するケースもあります。トップクラスのアスリートやチームの担当鍼灸師になれれば、年収や実績面で高い評価を得ることができるでしょう。
スポーツ鍼灸は鍼灸師の働き方として今後さらに浸透すると予想されるため、職業としての需要が高まる可能性があります。今からスポーツ鍼灸の知識・技術を身につけておけば、将来の就職・転職に役立てることもできるでしょう。
パルス(電気鍼)を使った施術を行うのが特徴
スポーツ鍼灸では、通常の鍼灸師の治療よりも「パルス(電気鍼)」を使用することが多いです。パルス(電気鍼)は筋肉に直接アプローチすることができるため、効率良く筋肉のこりをほぐして疲労回復につなげられます。筋肉を活性化させることで血行を促進させたり、肉体のコンディションを向上・維持したりといったことが期待できます。
スポーツ鍼灸による施術を実施するのなら、パルス(電気鍼)の使い方を専門学校などでしっかりと学んでおくことが重要です。
テーピングの技術も必要になる
スポーツ鍼灸を行うのなら、ケガの応急処置などで用いられる「テーピング技術」を学んでおくこともポイントです。テーピングは筋肉や骨を正しい位置に固定することができるため、スポーツ鍼灸においては施術の一環として活用されます。
テーピングは施術する部位や目的によって使用するものが変わるため、事前に基本的な手法を理解しておくが必要でしょう。
スポーツ鍼灸が注目されている理由
スポーツ鍼灸は近年、アスリートやスポーツ業界から注目を集めています。スポーツ鍼灸の注目度が高まっていることにはいくつかの理由があり、その内容を把握することで具体的なニーズをつかむことができるでしょう。
以下を参考に、スポーツ鍼灸が注目されている理由について確認してみましょう。
鍼灸師のもたらす効果はWHO(世界保健機構)に認められている
スポーツ鍼灸が注目を集めはじめた理由のひとつに、鍼灸師の能力がWHO(世界保健機構)に認められた点が挙げられます。具体的には以下のような疾患に対して、鍼灸による治療が適応だと認められているのです。
- 頭痛
- 歯痛
- 痺れ
- 腰痛症
- ギックリ腰
- 椎間板ヘルニア
- 関節炎
- 肩こり
- 寝ちがい
- 筋肉痛
- 捻挫 など
その他、便秘や下痢などの消化器系や、扁桃炎や気管支炎などの呼吸器系、眼精疲労や耳鳴りなどの感覚器系に効果があるとされています。自律神経やストレスの改善などにも効果が認められているため、アスリートの精神面のケアを行えるのが特徴です。
アスリートの肉体とメンタルの両方をケアできる
スポーツ鍼灸はアスリートの肉体とメンタルの両方をケアできることから、その注目度が高まっています。はりやきゅうによる施術は肉体を癒すことはもちろん、リラックス効果を与えて精神面の負担軽減にもつなげられます。
精神面の不調もアスリートにとっては肉体に大きな負担となり、本来の実力を出せない原因になり得るでしょう。そのためスポーツ鍼灸による肉体と精神のケアは、重要なものと認識されています。
スポーツ鍼灸の役割
スポーツ鍼灸には、さまざまな役割があります。スポーツ鍼灸によってどのような効果を与えられるのかを理解するためにも、以下を参考に詳細を確認しておきましょう。
肉体の疲労を早く回復させる
スポーツ鍼灸の目的のひとつに、肉体疲労の早期回復があります。アスリートは過酷な試合日程や練習スケジュールをこなすために、適切な休息を必要としています。肉体の疲労を取り除くことができなければ、試合の結果や練習の成果にマイナスの影響を与える可能性が高まるでしょう。そのためアスリートにとっては、肉体の疲労を早期に回復させることも重要な仕事になるのです。
スポーツ鍼灸は、そういったアスリートの肉体疲労に関する課題を解決するために役立ちます。はりやきゅうを使うことで血行を促進し、体内に溜まっている疲労物質をスムーズに排出させたり、自律神経を整えて深い睡眠を支援したりすることが可能です。肉体の回復力も高められるため、疲れにくい身体づくりにもつなげられるでしょう。
アスリートの能力向上に貢献できる
スポーツ鍼灸を行う鍼灸師は、人体について深く理解しているプロフェッショナルです。そのためアスリートに対しても専門家の目線で、身体の動かし方などをアドバイスできます。それはアスリートの能力を引き出し、選手としての結果を残すきっかけになるでしょう。
肉体への直接的な施術だけでなく、能力向上につながる提案や指導を行うことも、スポーツ鍼灸の役割になります。
まとめ
スポーツ鍼灸は鍼灸師の仕事として、広く認知されています。今後はスポーツ業界において、鍼灸師の存在がより必要とされる時代がくるかもしれません。今のうちにスポーツ鍼灸の知識・技術を学んで、その需要に応える準備をしておくことも考えられるでしょう。
名古屋医健スポーツ専門学校の鍼灸科では、スポーツ業界でも活躍できるようカリキュラムが整っています。また「スポーツ現場力アカデミーNISA」では、テーピングや競技種目別のアプローチ法など、スポーツ分野に特化した授業を受けることができるため、鍼灸師を目指しながらスポーツ分野の知識を身につけることができるでしょう。
より詳しく学校のことを知りたい場合は資料請求をしてみましょう。また、オープンキャンパスは学校を直接見ることができるチャンスです。週末や長期休みを利用し参加することをおすすめします。
この機会に名古屋医健スポーツ専門学校への進学と、スポーツ鍼灸を活用して働く鍼灸師になることを検討してみてはいかがでしょうか。