保育士の仕事に将来性はある?
結論から言えば、保育士の仕事には将来性があると判断されます。
現在も需要が高く、多くの現場で人手不足が懸念される保育士は、将来的にも必要な職業として認知されるでしょう。
保育士の将来性があると判断される背景には、いくつかの理由があります。
以下では保育士の将来性を判断する指標となる情報と、今後の展望について解説します。
共働き世帯の増加によって需要が拡大している
保育士の将来性の高さには、共働き世帯の増加がひとつの要因として挙げられます。
総務省統計局の「労働力調査特別調査」と、総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)」を参考にした「専業主婦世帯と共働き世帯」のデータによると共働き世帯の数は年々増加し、2020年には1,240万世帯を記録しています。
同年の専業主婦世帯の数が571万世帯であるため、既に2倍以上の差が出ているのです。
共働き世帯が子育てをする場合、幼稚園や保育園に預けるケースが多いです。
そのため保育士の需要と将来性は高まり、今後も子育てをする家庭にとって欠かせない職業になるでしょう。
AIなどの技術革新に需要が影響しない
保育士は近年進んでいるAI(人工知能)やIoTなどの技術革新によって需要を奪われないことも、将来性の高さにつながっています。
現在のAIの役割は、データの分析や自己学習などデジタルな領域が基本です。
実際に子どもに触れて生活をサポートする職業である保育士とは、労働領域が全く別になるでしょう。
仮にAIが今以上の発展をみせても、保育士の代わりに子どもの面倒をみることは難しいと考えられています。
そういった技術の発展が需要に影響しない点も、保育士の将来性を保証する理由になっているのです。
保育士が働ける環境・職場も増えている
近年は保育園や保育所以外にも、保育士が働ける職場が増えつつあります。
例えば幼稚園と保育所の機能を両立した認定こども園(就職には保育士資格と幼稚園教諭の2つが必要)など、保育士の能力が求められる職場は今も新しく作られているのです。
将来的にもこういった施設の増加や充実が進んでいくことは考えられるので、保育士の将来性も高まっていくでしょう。
保育士の働き方が整備されつつある点も注目
保育士の働き方が改善されつつある点も、将来性の高さを証明する理由になるでしょう。
2017年には「保育士処遇改善等加算」が制定され、保育士がキャリアアップしやすい環境が整えられました。
具体的にはこれまで園長や主任しか役職がなかった保育士に、新たに副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダーが追加されたのです。
キャリアアップ先が整備されたため、仕事の評価が役職に反映されるようになり、保育士として働き続けることにメリットが増えました。
長期的な労働を意識できる環境が整備されつつあるため、将来性があると判断できるでしょう。
今後の保育士に求められるもの
保育士の将来性について考える際には、今後の仕事に求められる働き方やスキルも把握しておくことがおすすめです。
以下を参考にこれからの保育士に必要な働き方を確認し、その将来性に応えられるようにしておきましょう。
より高度な専門性が必要とされる
保育士は需要の高まりに合わせて、より専門的な職業になりつつあります。
今後は子どもの成長や心理面を考慮できる知識や、安全性を確保するためのスキルなど、専門性の高い能力が必要になる可能性があるでしょう。
そのため保育士に就職したあとも、必要となり得る知識や技術は積極的に習得していくことが望ましいです。
これから保育士を目指す場合には、専門学校などで本格的な知識を学びつつ、将来的に必要となり得るスキルの選定や習得も進めていきましょう。
保護者の悩みや不安をカバーする力
これからの保育士には、子どもだけでなく保護者の悩みや不安をカバーする役割も必要とされます。
家庭内の問題や子育てに関する悩みを聞いたり、可能な範囲で専門的な視点からアドバイスをしたりといったことも、保育士の仕事になり得るでしょう。
保護者にとって保育士は、ただ子どもを預ける存在から、一緒に子育てを体験・共有する対象になりつつあると考えられます。
今後はより親身に保護者と向き合っていくことが、保育士に求められる仕事の一環になるかもしれません。
需要拡大による人手不足への対応
保育士は需要拡大が進んでいますが、同時に各職場での人手不足も続いています。
将来性があっても、人手不足の影響によって労働が過酷になり、保育士の仕事を続けることが難しくなる可能性も考えられるでしょう。
これから保育士になるのなら、将来性がある一方でそういった現状が続いていることも理解する必要があります。
人手不足の解消のためには国や行政も動いていて、先に紹介した保育士処遇改善等加算など労働環境の改善は進んでいます。
今後の対応次第では人手不足が解消され、もっと働きやすい環境が作られる可能性はあるでしょう。
保育士の労働環境改善などの情報は積極的に収集して、保育士として働き続けられるかその都度判断していくことも求められます。
まとめ
保育士の仕事には、共働きが増え需要が高まっていることや、保育士が働ける職場も増えているという点から、将来性があると判断できる理由がたくさんあります。
また、名古屋医健スポーツ専門学校のこども保育科であれば、選択ゼミや組み合わせて学べる5つの専攻がありますので、自分ならではの強みを活かした保育士を目指せると言えます。
保育士になるためには、まず資料請求をして進学先を考えていきましょう。さらに気になった学校には直接オープンキャンパスに足を運んでみましょう。
今後も需要の高さに合わせてその将来性にも注目が集まっていくと考えられるので、この機会に就職を目指して資格取得などの準備を進めてみてはいかがでしょうか。