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農業インターンシップとは?
制度の内容・目的から参加時の注意点まで解説

農業インターンシップとは?
制度の内容・目的から参加時の注意点まで解説

公開日 : 2023年04月20日

近年では、就農に興味のある未経験者をサポートする支援が充実しており、その1つに「農業インターンシップ制度」が挙げられます。今回は、農業インターンシップの目的やその内容、相談先、参加する際の注意点も合わせてご紹介します。

農業インターンシップ制度とは

農業インターンシップとは、就職先として「農業」に関心のある方を対象に、農業の現場で就業体験が受けられる制度です。学生さんはもちろんですが、求職中の社会人の方へも同様に就業体験の受け入れが行われています。「農業を仕事にしたい」と考えていても、農業に触れる機会がない方にとっては未知の世界です。農業インターンシップでは、主に農業法人で先輩社員とともに農業を体験し、仕事に必要なものは何か、自分にはどんな農業が合うのか、現場の体験を通して確認できます。

農業インターンシップの目的

農業界へのインターンシップ事業を推進する目的は、新規就農の促進・定着です。農業の課題として真っ先に挙げられるのは「人材不足」ですが、それに拍車をかけている要因の1つに「就農の”ミスマッチ”」があります。

農作物の種類・栽培方法が違うだけでも働き方が変わるのが農業の面白いところです。しかし、やりたい農業のビジョンがあいまいだと理想と現実のギャップが大きくなり、「こんなはずじゃなかった」と後悔して早々にリタイアしてしまいます。農業インターンシップを通して就農前に現場から学んでもらい不幸なミスマッチを防ぎ、ゆくゆくは本腰を据えて農業を営んでもらうことを期待しています。

農業インターンシップの概要

農業インターンシップの概要を以下の表にまとめてみました。

項目 内容
参加資格 ・18歳以上(高校生は要相談)
体験期間 ・2日以上から6週間まで(1日原則8時間、1週間のうち40時間を超えないよう休日等を設けるよう努めることが定められている)
・連続した期間の体験が不可能な社会人には、土日等に体験日を設定している(週末体験コース等)
体験内容 ・作業中にはできるだけ責任者が付き添うことになっている
・単純作業だけではなく、幅広い業務に対応させる内容になっている
費用 ・参加費は無料
・通いの場合、交通費は体験者負担
・就業体験時の食費・宿泊費は原則として受け入れる先が負担(通いの場合は昼食提供か昼食費の補助がある。宿泊費は受け入れる先が場所を提供する場合がある)
報酬 ・なし

農業インターンシップのメリット

体験者側にとって、就農前に実体験できる農業インターンシップには多くのメリットがあります。中でも特筆するべきメリットは以下の4つです。

農業インターンシップのメリット①:農業に対する知見を得られる

農業を「職業」にする方々と接するなかで、より実践的な知識や技術を得られるのが大きなメリットです。例えば、新規就農に必要な金銭感覚、独立時に販路を確保する方法、農業従事者の想い・やりがいといった情報を得られます。

農業の楽しさ・厳しさはWEBで探せばいくらでも情報が得られるので、これらを足掛かりに農業の知見を深めるのも1つの手段ではあります。しかし、農業に関しては実際に体験して得る知見ほど重要なものはありません。自ら決断し、悩み、時には言葉にするのが難しい想いを抱えることもあるでしょう。自分の力でつかみ取った情報から本質的な気づきや学びに繋がり、自分が目指す農業についてのビジョンを固めるきっかけになります。

農業インターンシップのメリット②:職業適性の見極めができる

農業インターンシップの目的は新規就農の促進・定着であるため、理想と現実のギャップに耐えられずに早期リタイアする就農希望者を増やすのは本意ではありません。しかし、多くの方にとっては、農業を実際に体験する機会に恵まれないのが現状です。農業への憧れはあっても、「本当に自分に向いている仕事なのか」、「続けられる仕事なのか」といった現実問題にもきちんと向き合わないと、後悔の残る職業選択となるでしょう。これは農業に限らず、どんな仕事でもいえることです。体験者にとって農業インターンシップは、自身の職業適性を事前に見極める貴重な体験になります。

農業インターンシップのメリット③:就職後のミスマッチを防ぐ

人材不足の要因として挙げられるのが、就農後のミスマッチです。農業の楽しさ・厳しさを頭では理解しているつもりでも、実際に手を動かしてみると想像もしていなかった経験をします。「こんなに楽しいなんて!」というポジティブな反応であればよいのですが、調査不足が災いして「こんなはずじゃなかった」というネガティブな反応も十分に考えられます。

インターンシップ制度は、農業経験に乏しい就農希望者が自らの農業適性を確認できる場として設けられています。事前に体験することでイメージとのギャップを小さくして早期離職を防ぐほか、農業に対する知見を深めて就農につなげることが目的です。農業の世界へ飛び込む前に心の準備ができるという点で、インターンシップは体験者にとってもメリットの大きい取り組みといえます。

受け入れる法人がインターンシップを受け入れるメリットは?

農業インターンシップ制度は体験者側のメリットが前面に紹介されやすく、「体験させてもらうばかりで負担になるのではないか」と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は受け入れる法人側にもメリットがあります。

農業インターンシップは、農業に興味のある学生・社会人に就農体験をしてもらうことで就職時のミスマッチを避けることを目的につくられた制度であり、「未来の農業を担う人材育成事業」と表現しても過言ではありません。インターンシップにより、農業に対する理解者が増え、ひいては農業という業種全体を悩ませている「人材不足」の解消に貢献できるというメリットがあります。

これは、一見するとインターンシップの体験者だけにメリットがあるようにも見えますが、社会的責任を持つ「法人」という存在だからこそのメリットもあります。近年では、法人は消費者や顧客から「企業活動によってどのように社会貢献をするのか」を見られるようになり、社会貢献を”掲げる”だけではなく”実践”することが重要視される時代になりました。

現代において「農業理解者を増やし、農業分野の雇用を創出する」という社会貢献は、法人のイメージアップにも寄与しやすいという点で検討の余地がある取り組みなのです。加えて、受け入れる企業としては、インターンシップを行うことで「農業を仕事にしたい!」と考えている熱意ある就農希望者に企業の魅力を直接PRできる機会でもあります。

本来、農業インターンシップ制度は人材斡旋を目的としていませんが、インターンに訪れる方が農家や農業法人を気に入れば、やる気のある人材が正規雇用を受け入れる可能性があります。インターンシップ体験者は、実業務を経験することで「ここで働いていけそうか?」という農業適性を確認できますし、事前の就業体験という形で希望就職先とのミスマッチを防ぐこともできるのです。インターンシップを通して得た体験は、今後の進路決定や自己分析にも大いに活かせるでしょう。その点で、農業インターンシップは受け入れる法人と体験者、双方にとってメリットがある制度といえます。

農業インターンシップに向いている人

この制度を利用するのに向いている人は、「就農を希望している方」です。学歴、性別で壁が生まれにくいのが農業という世界であり、農業インターンシップでは、実際に農業を会社として経営している、または農業組合員として協業している農業法人が行っているほとんどすべての業務に携わることができます。体験期間にもよりますが、原則としてインターンシップでは単純作業だけに従事させることを禁じているので、種や肥料を蒔くところから収穫、出荷、加工、販売するまでの体験を通して、農業の楽しさや大変さについて身を持って感じられます。

農業インターンシップの相談先

農業インターンシップの相談窓口を設けている団体について紹介します。インターンシップに参加してみたいとお考えの方は、以下の相談先に連絡してみましょう。

日本農業法人協会

農業に携わる法人のさらなる発展を目指して、調査・研究・情報提供といった活動を行っている協会です。傷害保険の斡旋や農業セーフティーネットといった農家を守るサービスを展開するほか、農業に限った職業紹介や人材募集のための合同企業説明会も開催しており、既存の農家と新たな農業の担い手を積極的にサポートする団体です。

参考:日本農業法人協会 農業インターンシップ

全国新規就農相談センター(農業をはじめる.JP)

全国新規就農相談センターは、「農業をはじめる.JP」という農業求人支援のサイトを運営しています。サイト内では農業の学び方や「農業を仕事にしたい」という方にフォーカスを当てた情報提供を行うポータルサイトであり、農業経営者向けには農業インターンシップの受け入れサポートやシニア世代向けの農業研修支援を行っています。

参考:農業をはじめる.jp 農業インターンシップ

あぐりナビ

農業に特化した求人支援サイトのひとつ。インターンシップ募集のほかにも、就農体験ツアーの参加者を募ったり見学OK企業を掲載したりと、農業未経験者の心理的ハードルを下げつつ就農に踏み切ってもらうための後押しをしています。多彩な検索条件で農業求人が探せるので、まだ就農のイメージが湧いていない方や求人内容に興味がある方にとってはよい情報源となるでしょう。

参考:あぐりナビ

農業インターンシップを申し込む際の注意点

  • 体験を受け入れる先に直接インターンシップを申し込むとトラブルに発展した際に対処が難しくなるため、各事務局や学校の相談窓口などを通すことをおすすめします。
  • 体験中に相談しづらい悩みや疑問などがあれば、一人で抱え込まず各事務局・相談窓口に連絡をしましょう。
  • 申込書は体験受け入れる先に送付するので、丁寧に記入します。
  • 受け入れる先が決まったら受け入れる先と連絡を取り、到着時間、作業に必要なもの、宿泊先などを必ず確認することが大切です。
  • 受け入れる先が決定した時点で受け入れの準備を始めるため、やむを得ない事情がない限りキャンセルは控えましょう。キャンセルする場合は、すぐ各事務所・相談窓口と受け入れる先へ連絡してください。
  • 体験者の健康状態、態度、天候の変化などの事情によっては、受け入れる先の判断で体験を中止することがあります。
  • 体験開始後、急な体調不良などでキャンセルや変更をしなければならない場合は、事前に連絡してください。まずは受け入れる先に連絡したうえで日程を調整し、その後に各事務局・相談窓口などに報告することも忘れないようにしましょう。

農業インターンシップは農業理解の裾野を広げるための活動であり、就職先の斡旋はしていないので、インターン先に就職できると見込んで体験を進めるのはよくありません。農業インターンシップ事業は、農業の未来を見据えて承諾してくださる体験を受け入れる先のご厚意で成り立っています。あくまでも熱意ある就農希望者をサポートするための制度であり、特定の農業技術やノウハウの習得を目的とするものではないという点にはご注意ください。

職業としての「農業」を体験してみよう

農業インターンシップとは、学生さんや社会人の方が短期就農体験できる制度です。農業は自分に合った仕事なのか、就農に必要なことは何か、自分はどんな農業をやりたいのか、そのような疑問に体験を通して答え合わせをする絶好のチャンスといえます。

「農業」といっても、野菜や果物などの農作物を育てる生産部門だけではありません。収穫した農作物の加工や販売も農業の一環です。インターンシップを通して多様な可能性に触れると、農業との関わり方を見つける手がかりにもなるでしょう。

農業について学ぶなら名古屋医健スポーツ専門学校へ

「農業に関わってみたい!」と考えていても、実際にどんな仕事をしているのかイメージするのは難しいものです。名古屋医健スポーツ専門学校は、農業について4年間じっくりと学べる教育機関で、栽培から加工方法まで「農業」を一貫して学べるカリキュラムを組んでいます。4年次には、農業インターンシップやプロジェクトの参加といった実践的な場も用意しています。

農業に興味のある学生さんや知識・技術をしっかりと身につけて就農をしたいとお考えの方は、ぜひ名古屋医健スポーツ専門学校のオープンキャンパスにご参加ください!資料請求をすれば最新のイベント情報を知ることができるため、まずは資料請求をすることもおすすめしています。
自分に合う学校や仕事を見つけ、生き生きと人生を送るためにも、自ら足を運んでみて体験してはいかがでしょうか。

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